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至極プライベートな音楽+α日記
by suoni_belli
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えみのプロフィール
東京都在住
趣味:音楽を聴くこと、旅行
信条:芸術は生で体験すべし

至極プライヴェートな内容です。時間を置いてしまいましたが、書いておきたいことがあるので、再開しました。 ピリリとした緊張感を持たせるために、ブログというメディアを選択してます。音楽系の話題をメインに、徒然なるままに・・・書いてみようと思います。
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マリア・ジョアン・ピリス
4月19日(日)

【今日のリサイタル】
マリア・ジョアン・ピリス ピアノリサイタル
チェロ:パヴェル・ゴムツィアコフ

ショパン/グラズノフ編 エチュード 第19番(チェロとピアノによる演奏)
ショパン ピアノ・ソナタ 第3番
リスト 悲しみのゴンドラ(チェロとピアノによる演奏)
ショパン マズルカ op.67-2
ショパン マズルカ op.67-4
ショパン チェロとピアノのためのソナタ op.65
ショパン マズルカ op.68-4


今日は家から近い武蔵野市民文化会館にてマリア・ジョアン・ピリスのピアノリサイタルがありました。「ピアノリサイタル」といっても、チェロと合奏する曲が多かったので「室内楽リサイタル」と言ってもよいくらいだけど・・・
知名度の差があるせいか、「ピアノリサイタル」ってことになっていたみたいですね。

会場の前を飾るのは、マジックインキを使って作られた手作りの看板。
相変わらずのチープ感に温かみを感じます。

さて、驚いたのはパンフレットの中身。抜粋すると以下のような内容でした。

・今日の演奏会は、ショパンへのオマージュです
・死ぬ前の3年間の曲を演奏します
・演奏家は最後の演奏後に作曲家に敬意を表して沈黙します
・アンコールはありません
・雰囲気を保つために、曲間の拍手はご遠慮ください

なんかリサイタルというより、ここまで特異だとインスタレーションみたいですね。集中力を保ちたいんだろうな、ということと、リサイタルという場の完成度を高めたいんだろうなと思いました。さて、どんな感じになるのか??

チェロを弾くのは、ロシア人のパヴェル・ゴムツィアコフという人。まったく名前を聞いたことがない人ですが、まだ若いみたい。1975年生まれということだから、34歳くらいかな。ピリスに認められるくらいだから、タダ者ではないはず。今後もこのペアでヨーロッパを回る予定らしいです。

最初の曲はエチュードの19番ということなので、聞いたことがあるはずなんだけど、チェロとのデュオ用に書き換えられているせいか、「エチュードにこんな曲あったっけ??」と思ってしまう。チェロの音色は短調の曲になると、悲しみの感情をより増長させます。

で、ピアノの音がいつもとなんかちょっと違う?・・・・と思ったら、YAMAHAのグランドピアノを使ってました。ピリスは以前からYAMAHA製のピアノを時々用いているようですね。スタインウェイに比べると、音の1つ1つがはっきり聴こえて粒ぞろい。それでもって、高音がスタインウェイに比べはっきりと鋭く鳴ります。

ピリスさんは体が小柄なので、小さい手で弾くのは大変だろうななんて思ってしまう。いくつか苦しそうなところや、和音をアルペジオにして弾いているようなところもありました。

ピアノソナタ3番よりも、マズルカと室内楽がすごくよかった。時々ドキッとするような美しいフレーズが紡ぎだされます。これがピリスの真髄頂なんじゃないかなぁ。たまらんです・・・・

で!!!! チェロのゴムツィアコフという人。この人の音が・・・・・すごく丹精でコントロールされてて、硬派なんだけど深い深いセピア色の音っていうの?こういう音はこれまでに聞いたことないなぁ・・・ チェロは19世紀のものらしいけど、音がストラディヴァリウスとはまた異質。もっともっと聴きたい人ですね。協奏曲をぜひ聴いてみたい。でも日本じゃ無理だね、たぶん。

今日はリサイタル中にある事件がおきました。

ショパンのピアノ・ソナタの第3楽章と第4楽章の曲間で、隣のブロックにすわっていたある男性がその男性の後ろにすわっていたおじいさんのイビキがうるさいといって怒鳴ったのです。「イビキがうるさいんだよっ!」静かな会場に鋭く飛ぶ声。私は思わずビクッとしました。まわりの人も驚いてそっちのほうを見ています。

その直後、ピリスのピアノが大きく乱れました。第4各章の出だし、ありえないミスが・・・・・・(苦笑) ピリスさんがこの声に驚いて音を乱したのかどうかは正直わからないんですけど、タイミング的にぴったりだったので・・・・。私だったら、ビビるだろうな。「客席でなにが起きているの!?」って。

正直、他に怒り方なかったのかなと思いました。隣のブロックの客席の人にまで聞こえるような大声でしからなくても・・・・。その人を起こして、ゼスチャーで静かにするように伝えることだってできたと思うのに。叱られたおじいさんだって、バツの悪い思いをしたでしょう。しかも、眠気に襲われてしまうというのは、ほとんど不可抗力ですからね。誰にも経験あることだと思うけど、寝ちゃいけないと思っても寝てしまうし、寝てしまえば、自分がイビキをかいてるなんて気づいてないわけだから。

もし自分の隣の人が怒ったりしたら、怖くて音楽を聴く気も失ってしまいます。

私もかなり音には敏感なほうでして、以前2つ隣の席の女性が咳が出るというので、あめを食べようとしてその包み紙を開ける音が、チリチリチリチリ・・・とずーっと聞こえるので、思わず「うるさいっ!!」と声を出しそうになってしまったものですが・・・  だから気持ちはわかります。

咳が出るなら、せめてハンカチで口を押さえてほしいと思うし、パンフレットをパリパリ鳴らさないでほしいと思いますけどね・・・・ こういう最低限のマナーすら守れないというのはなんとかならないものかと思います。でも、もう仕方のないことなのかもしれない。それもライブならではの出来事だから・・・・。

イヤな印象が残ってしまったけれど、演奏は素晴らしいものでした。
次回はピリスのソロも聴きたいです。
by suoni_belli | 2009-04-19 23:54 | コンサート&イベント
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